Etapa 1 : Saint-Jean-Pied-de-Port --> Roncesvalles

昨晩はすごいいびきと悪夢にうなされて叫んでいる人がいたりして、寝つきが悪かった。
5:30 には目が覚めてしまい、荷造りを始めた。
6:30 朝食。

テーブルにはニュージーランドの親子、ドイツ人女性、デンマーク人男性、アメリカの若者、ブラジル人カップルと国際色豊か。

テレビで天気予報をチェック。
今日は1日雨。風も強く、霧も出る。山では雪が降ることもありそう。
昨日は快晴でピレネー越えには最高の日だったのに、一日違いでこんなに変わるとは…。
7:10 出発。
アルベルゲを出て、10mも歩かないうちに雨が降り出した。
川の手前に建つスペイン門を潜り、Santiago de Compostelaまでの巡礼が始まった。
でもまだどっちの道を進むのか決めていない。
Roncesvallesへ行くにはピレネー越えの山岳ルートと国道沿にValcarlosを経由するルート。
スペイン門を潜り、Saint-Jean-Pied-de-Port のゲートを抜け50mほど進むと道が左右に分かれ、どちらのルートを行くのか選ばなければならない。
左が山岳ルートで右が国道沿いのルート。
これから始まる1ヶ月の巡礼の初日に無理をしたくないという気持ちが働き、国道沿いのルートを進むことにした。
歩き始めてすぐに後ろから声をかけられた。
片言の英語でこれは国道沿いのルートかと聞いてきたので、そうだと答える。
イタリア人男性の2人組。AndreaとFernando。
ヒゲを生やしがっしりした体型のAndreaと細身で丸メガネをかけたFernando。
Andreaは片言の英語を話すが、Fernandoはイタリア語オンリー。
しばらく国道を進んだ後、国道に沿った脇道を進む。
突然ショッピングセンターが現れた。
フランスとスペインの国境沿いの町Arneguy。
スーパーに併設されているカフェテリアでコーヒー休憩。
さすがにイタリア人だけあって、頼むのはカフェ・コン・レッチェではなく、エスプレッソ。
店員にここはフランスかスペインかと尋ねると、「Navarra」だと返答された。
スペインは民族意識が高い地域があり、カタルーニャ地方のようにスペインからの独立を望む人が多いところもある。
ここもスペインではなくナバラということなのだろうか?
休憩を終え、再び国道沿いのルートに戻る。ここからValcarlosの村まで3km。
道路は広いが歩道はないので、左側を一列になって進む。
山を越える道なのでカーブが多く、緩やかな上りが延々と続く。
国道沿いの村Valcarlosで先行する巡礼者達と出会う。
村を抜けると再びカーブの多い道に戻る。
この辺りでAndreaが遅れ始める。上り坂が苦手なようだ。
平地や下りはさっさと歩くのだが、上りになると急に歩みが遅くなる。
それに反し寡黙なFernandoは、常にマイペース。ほぼ同じペースで黙々と歩く。
しばらくしてついに国道から逸れるルートになった。
林の中を進むと小さな小さな村落Gañecoletaに着く。

その村落を抜けたところから渓流沿いのルートにを進むことに。

ここからRoncesvallesまで8.5kmと標識には書いてあったが、実際にはその倍近くに感じる険しい山道が続いた。
この渓流沿のルートに入る直前に後ろを振り返るとAndreaとFernandoは確かにいたのだが、渓流沿の幅の狭い脇にフェンスもない道を注意しながら進み、しばらくして後ろを振り返ると2人の姿はなかった。
少し待ったが来ないので、先に行くことにした。
一旦国道に戻る。
Zabaletaで再び山道に戻る。
道幅が30cm程の狭い道が続く。
所々左側が崖になっているので、慎重に歩かないと危ない。
これが最後の踏ん張りと言い聞かせながら、ひたすら登り続ける。
視界が開けアスファルトの道に戻る。
霧がかかっているが、目の前に小さな礼拝堂と左手の丘の上にMonumento a Roldán(ローランの碑)現れた。
ついにIbañeta峠にたどり着いたのだ。
すぐに道路から左に逸れ森の中の道を下って行くと、1時間ほどでRoncesvallesの修道院の裏にたどり着いた。
14:10 1日目の行程を歩ききった。
アルベルゲの扉を開けるとすごい人だった。
バックパックを通路の脇に置き、受付の列に並ぶ。
1時間ほど待ってやっと自分の番が回ってきた。
用紙に氏名と住所を記入し、宗教や巡礼の動機などを項目から選ぶ。
身分証明書とCredencialを渡すと、Credencialにスタンプを押してくれて、夕食(10€)と朝食の希望を聞かれる。
自分は朝食付き(15.5€)で予約してあったので、夕食だけ追加を払い受付完了(15:30)。
全身びしょ濡れなので、まずはシャワーを浴びる。
余り熱いお湯は出ないが、雨で冷え切った体にはありがたい。
びしょ濡れになった服一式を持って地下へ。
ここでは自分で洗うのではなく、Hospitaleroと呼ばれる世話係が洗って乾燥までしてくれる。
カゴに服を入れ、テープに名前とベッドの番号を書き3.50€を払う。
4時間後には出来上がっているとのこと。
2段ベッドが向かい合わせになって1区画。それがいくつも並んでいる。
自分は下の段。向かいのベッドはドイツ人女性。
上の段2つには日本から来た女性2人。ChihiroさんとMifuyuさん。2人は連れではなく、こちらで知り合ったとのこと。
果たしてアルベルゲの受付が気を使ってくれたのだろうか?
久しぶりに日本人に会ったので嬉しかった。
彼女たちは7時からの夕食に行ったので、外に出てみたが雨がまた降り出してきたので戻り、8時に洗濯物を取りに行った。
ここにはLa PosadaとLa Sabinaの2軒しかレストランがない。
7時と8時半の2回に分かれ、2軒のレストランで巡礼者同士合席で夕食をとる。
8:30 La Sabinaで夕食。
自分のテーブルには、フランス人男性、スペイン人男性、イタリア人女性とボリビア人人女性の5人。それぞれ英語で意思の疎通を図る。
2皿目に魚を選んだらTrucha(マス)が出て来た。肉は鳥のモモだったので、魚にしてよかった。
ベッドに戻るとChihiroさんとMifuyuさんはもう寝ていた。
10時には消灯しますよとHospitaleroが言って回っている。
フランス人の道の巡礼第1日目が終わった。

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